｢ブラインドネス｣イントロダクション

白の闇の中で、あなたはいったい何を目撃するのか。

(2008/10/16)

ノーベル賞作家ジョゼ･サラマーゴ傑作小説「白の闇」を映像化した「ブラインドネス」は、第61回カンヌ国際映画祭でオープニング作品選出とコンペティション部門出品という快挙を成し遂げた超一級の心理パニック･サスペンス。監督は、「シティ･オブ･ゴッド」(02)でアカデミー賞監督賞にノミネートされたブラジル出身の鬼才、フェルナンド・メイレレス。爆発的な感染力を持った伝染病に侵された世界で、人間の持つ暴力性や残酷さ、愚かさや恐ろしさなどを圧倒的な演出で描き、「本当に見えていないのは誰なのか？」を痛烈に訴えかける。さらに全世界が待望する彼の新作に、各国から一流の俳優陣が集結。物語の中心となる、唯一「目が見える」女には「ハンニバル」のジュリアン･ムーア。その夫である医者には「エターナル・サンシャイン」のマーク･ラファロ。日本からは伊勢谷友介と木村佳乃が加わり、世界で最初に発病し失明した男と、その妻という重要な役どころを演じる。また、「リーサル･ウェポン」シリーズのダニー･クローヴァーが黒い眼帯の老人、「バベル」のガエル･ガルシア･ベルナルが感染者の収容所で暴力によって王となる男にそれぞれ扮し、物語に深みと陰影を与える。