花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜卒業式&7と1/2スペシャル
[第8話]
一度はアメリカに帰ると決めた瑞稀(堀北真希)だったが、佐野(小栗旬)と中津(生田斗真)に説得され、思いとどまることにした。08/21放送
「中津のおかげ。おれも中津が必要だし」と瑞稀にいわれた中津は舞い上がる。そんな中津に「おまえは最高の友達だと思ってるよ!」と瑞稀はにっこり。
学園は新学期を迎え、いつもの賑わいを取り戻していた。
瑞稀は、再び学園生活を送れるのが嬉しくてはしゃいでおり、中津と肩を組んで歩いたり、お腹を出して寝ていたりと無防備になっていた。瑞稀が女だと知る佐野は、気が気ではない。そして、瑞稀に「肩なんて組ませるな。もっと周りの目を気にしろ」というが、佐野は少しずつ、瑞稀のことを意識し始めていた。
そんなとき、校医・梅田北斗(上川隆也)は、カメラマン・原秋葉(紺野まひる)から生徒たちを集めてくれと言われる。早速、集まった生徒たちに、秋葉は、「anan」という雑誌でイケメン特集を組むことになり、桜咲学園の生徒をモデルにした写真を自分が撮影するのだと説明する。盛り上がる生徒たちに、秋葉は自分が選んだ4人だけが雑誌に載るのだといい、瑞稀、佐野、中津、難波(水嶋ヒロ)の名前が発表される。
瑞稀の名前が発表され、佐野は慌てて瑞稀を隅に呼ぶ。「モデルっていったらどんな格好させられるかわかんねえんだぞ。ヌードとか……」というが瑞稀は佐野の言わんとしていることに気づかない。いったんは「興味がない」と断った佐野だったが、瑞稀のことが心配で、結局モデルをすることになる。
そんなとき、猿渡教頭(宇梶剛士)から、理由は今は言えないが、校長の意向で個人面談が行われることになったと発表された。
スタジオに到着した瑞稀、佐野、中津、難波に、秋葉はどんな衣装を身につけていいという。かわいらしい服を着せたい中津に瑞稀はノリノリだったが、佐野はあえて男っぽい洋服を選んでやる。
一人ずつ撮っていたが、中津が瑞稀と撮りたがり、ツーショットを撮ることに。その2人の姿を見て、動揺する佐野だった。
佐野の順番がやってきた。だが、秋葉は「くだらないとか思ってる? それとも素の自分を撮られるのがこわい? 臆病者だもんね」と挑発する。そして、その佐野の怒りの表情を撮りまくる秋葉。佐野の表情を見て、「かっこいい」とつぶやく瑞稀の横顔を、中津は憂いの表情で見つめていた。
どう考えても個人面談をするなどおかしいと思ったオスカー・M・姫島(姜暢雄)たちは、校長室で、猿渡教頭が校長と電話で話をしているのを聞いてしまう。「ええ、それはもう。ふるいにかけて、厳選いたしておりますので。選りすぐりだけを残し、出来の悪いものは処分します」――この言葉を聞き、寮生たちにそれを知らせる。
寮生たちは、きっと個人面談で生徒たちをふるいにかけるのだと思う。経営難という噂も聞いたことがあるから、きっと学校は廃校になるのだろうと寮生たちは悩み、個人面談の練習を始める。
一方、撮影を終えた帰り道、中津は佐野に「何で、あのとき、瑞稀をひきとめる気になった?」と聞くが、佐野は答えない。そんな佐野に、中津は「おまえは、男を受け入れる気はあるのか?」とさらに聞き、自分にはその覚悟があると宣言するが、もう佐野はその場所からいなくなっていた。
秋葉は掲載誌を梅田に見せに行った。梅田は「たしかにプロの仕事だとは思うが、おまえがいつも撮っている、バカまっしぐらのあいつらの笑顔の方が好きだ」と感想を言う。「素人は話にならない」と保健室を出て行く秋葉だったが、その梅田の言葉の意味を考えていて……。
瑞稀たちが学校に戻ると、廃校の話題で持ちきりだった。寮生たちは、廃校を免れるために、今度は募金活動を開始する。
その間、佐野は着々と練習を進めていた。それに反発を覚える中津だったが、「大事な時期だからフォローしてやりたい」という瑞稀。
そこに伊緒(森口遥子)がやってきた。「佐野のことだけじゃなく、せっかくあいつらのことわかってきたのに、廃校になってしまうのはイヤだ」という瑞稀に、「なくなったっていいじゃない。あなたたちは学校だけでつながっているわけじゃないでしょ」と励ます。そして、「あなたのまっすぐな思いを忘れずに。どんなことがあってもあなたの味方だから」と言われ、瑞稀は元気になる。
その頃、中津は佐野の部屋に行き、「おまえも少しは手伝え」という。が、佐野は「本気でそんなこと信じてるのかよ」と取り合わない。今度は中津が「おまえはいつもそうだ。何もかもわかったみたいに、まるで輪の中に入ろうとしない。おまえにとってこの学校はハイジャンやるためだけにあるのか?」と言うと、「だったら?」と佐野は冷静に聞き返した。中津は、陸上の練習だけをしている佐野にかわって、瑞稀があれこれフォローするのがガマンならなかったのだ。そこに瑞稀が帰ってきて、2人の不穏が雰囲気に気づくが、中津はそのまま出て行き、佐野もシャワー室に入ってしまい、どうすることもできなかった。
翌朝、瑞稀が食堂に行くと、みんなが瑞稀たちが載った雑誌を見て、「カッコよく撮ってもらった」とうらやましがっていた。そこで、瑞稀は急にあることを思いつき、みんなを食堂に集めておけと関目(岡田将生)に頼み、飛び出していった。そして、秋葉を連れて戻ってきて、「みんなで写真を撮ろう! みんなといられて嬉しいんだ。だから、この瞬間を残しておきたい」と言い出す。みんなが盛り上がると、「佐野を呼んでくる!」と瑞稀は再び飛び出していった。
そして、佐野を見つけると、案の定「オレはいい」と言ったが、そんな佐野に瑞稀は「佐野が本当は友達思いなのを知ってる。だから、今度は形にしていこうぜ」と言う。
瑞稀がつれてきた佐野を、寮生たちはあたたかく迎えた。秋葉は彼らのイキイキとした姿を、嬉しそうに撮りまくる。その様子を見て、梅田も微笑んでいた。
その時、校長から教頭に連絡が入った。校長の本当の目的は「この学校が好きですか?」と聞くことだったのだ。彼らのいい表情を見た猿渡教頭は、「そんな必要はありません」と校長に言う。果たして、ふるいにかけて選ぶというのはコーヒー豆だったのだ。こうして、桜坂学園は廃校を免れた。
廃校を免れ、喜ぶ瑞稀たち。その姿を見ながら、中津は佐野に言った。「オレは瑞稀のことが好きだ。そんで、おまえにはまけねえ!」と。
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キャスト
佐野泉 / 小栗旬(おぐりしゅん)桜咲学園2年生。中学時代には高跳び選手として将来を有望視されていたが、ある事件をキッカケに高飛びを止めた。一応、陸上部に籍はおいているが、活動はせず体育の授業もサボっている。
クラスメイトであり、寮では同室になった瑞稀をうざいと思うが、次第に「決して諦めないパワー」に影響されていく。酒にめっぽう弱く、料理や菓子に入っている微量の酒でも酔ってしまい、誰彼構わずキスをするいう一面も。
芦屋瑞稀 / 堀北真希(ほりきたまき)
アメリカ帰りの帰国子女で、桜咲学園2年生に編入。中学生の頃、当時、将来を有望視されていた高跳びの選手・佐野泉が跳ぶ姿を見て感動し、ファンになる。
しかし、佐野が自分のせいで高跳びを止めたことを知り、「もう一度跳んでもらいたい」と日本に帰国。本当は女だが、さらしで胸をつぶし、全寮制の男子校に“男”として編入する。佐野とはクラスメイトで、寮でも同室。性格は、底抜けに明るく、感情表現もストレート。スポーツ万能で、特に足が速い。
中津秀一 / 生田斗真(いくたとうま)
桜咲学園2年生。スポーツ万能なサッカー少年で、瑞稀、佐野のクラスメイトであり、親友。
瑞稀が女であることには気づいていないが、なぜか恋心を抱いてしまい、自分はホモなのではと真剣に悩んでいる。
賑やかでお調子者だが、ムードメーカーでもあり、友達思いで、熱く純粋な気持ちの持ち主。芯も強く、一度決めたことは決して曲げない。瑞稀に対しての思いも、自分で納得してからは真っ直ぐに向かっていく。
ジュリア / 美波(みなみ)
瑞稀の親友で今もアメリカに住んでいる。
今回の来日の目的は瑞稀をアメリカに連れて帰ること!!
しかし、佐野に想いを寄せている瑞稀の気持ちを知って彼女はある作戦を実行するのであった。
中津かの子 / 萬田久子(まんだひさこ)
中津の母親。プロのサッカー選手になりたいという中津を何とか大阪に連れて帰り、実家を継がせてたいと考えている。
そんな母親に対し中津は、ある試合で勝ったら諦めてくれと彼女に提案するのであった。
難波南 / 水嶋ヒロ(みずしまひろ)
桜咲学園3年生。瑞稀、佐野、中津らが生活している第二寮の寮長でもある。女の子が大好きな学校一のプレイボーイ。外見と行動はナンパだが、中身は男気あふれており、後輩思いでもある。強いリーダーシップがあるため、寮生からも信頼されているが、特に2年生の中央からは、熱狂的に好かれている。第一、第二、第三の三寮長からなる“花桜会”のメンバーとして、生徒会長的な役割も果たしている。
関目京悟 / 岡田将生(おかだまさき)
桜咲学園2年生。瑞稀、佐野、中津らのクラスメイト。
一見すると知的でクールなキャラだが、実はナンパ大好き。だが、いつも「いい人ね」で終わってしまう。陸上部の部長でありながら、陸上に打ち込めずにいたが、困難を乗り越えて高跳びに復帰する佐野や、何事に対しても全力投球の瑞稀らと接しているうちに、少しずつ本気で向き合うようになる。
中央千里 / 木村了(きむらりょう)
桜咲学園2年生で、瑞稀、佐野、中津らのクラスメイト。顔が命の美少年。自分と同じ“かわいい系”の瑞稀をライバル視し、最初は何かと嫌がらせをしたりもするが、やがて仲良しになり、瑞稀にさまざまな悩みを相談するように。しかし、そのほとんどは難波の話題ばかり。ただ、本人曰く、ホモではなく「難波先輩は特別」だとか。難波に近づこうとする聖ブロッサム学園の女子たちを片っ端から蹴散らしていく。
萱島大樹 / 山本裕典(やまもとゆうすけ)
桜咲学園2年生で、瑞稀、佐野、中津らのクラスメイト。中津とは同室。
霊感少年で人のオーラが見え、瑞稀に恋心を抱く、中津のオーラを興味深く観察している。かつては、その不思議な能力から周囲に気味悪がられていたが、唯一、普通に接してくれたのが中津だったのだ。何に対しても余計な詮索も口出しもせずに、じっと人の話を聞き、本当に必要なときだけ、そっと手を差し伸べるタイプ。
梅田北斗 / 上川隆也(かみかわたかや)
桜咲学園の保健医。しかし、実は「身体を見るだけで性別が分かる」というゲイ。ただし、男なら誰でもいいわけではなく、未成年には一切手を出さないのがポリシー。瑞稀のことを誰よりも先に「女」だと見破った。女なのに男子校に入ってきた瑞稀が珍しく、しばらくしてから学校に突き出そうと考えている。しかし、次第に瑞稀の佐野への真っ直ぐな思いを知り、誰にも言わずに、その存在を認めることに。やがて、公私にわたり瑞稀が頼る相談相手に。
嵯峨和真 / 溝端淳平(みぞばたじゅんぺい)
第2寮に所属しており、サッカー部の部長として活躍している。
サッカー大好きな中津とつるみ教室では常に盛り上げ役に徹する。
イケメンに加えて接しやすいその性格が評価されておりイケメンランキングでは常に上位に食い込んでいる。
野江伸二 / 五十嵐隼士(いがらししゅんじ)
第2寮に所属しており、マンガアニメ研究会の部長である。
イケメンなのに超アニメおたく!?
どんなことに対しても調子がよくおとぼけ天然キャラ。
趣味でウソ発見器を作ったり、コスプレの衣装を手作りするほど手先が器用なのが取り柄。
北花田航平 / 武田航平(たけだこうへい)
第1寮に所属している。しかし実際は第1寮の落ちこぼれ組。
苦労するのが嫌いで何とか楽に物事を片付けようとする世渡り上手なイケメン君。
花屋敷ひばり / 岩佐真悠子(いわさまゆこ)
聖ブロッサム学園の3年生。
生徒会長を務めており、女王様のようなポジションにいる女の子。
どこかへいく時は“ひばり4”という部下を連れていく。
自己中キャラだと思われがちだが、実は誰よりも周りのことを考えているとかいないとか。
今池こまり / 黒瀬真奈美(くろせまなみ)
聖ブロッサム学園の1年生の女の子。ひばりから特に気に入られているこまりだが、正直すぎる性格が災いして、ひばりに毒舌を吐くこともしばしばある。
原秋葉 / 紺野まひる(こんのまひる)
謎多きカメラマンの女。
どうやら桜咲学園のイケメン生徒の写真を撮りまくり、それをブロマイドとして女子中高生のファンに売っているらしい。
しかし本職もしっかり持っており、普段はファッション関係の一流カメラマンらしい。
ただ、毎日のように学園内にいるので果たして本当に働いてるのかも謎。
ファッションセンスはとにかく強烈である。
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