オルトロスの犬
[第6話]
「やあ先生。誰を殺したんだい?」。08/28放送
竜崎(滝沢秀明)は碧井(錦戸亮)に電話でそう問いかけた
熊切(柴俊夫)の息子・勝(八乙女光)を殺して教え子・加奈(波瑠)を守った碧井(錦戸亮)に、竜崎は「本当に守りたいなら、そいつが一人で生きていけるように強くすること」と告げる。「それが本当に守るってことだ」という竜崎の言葉を碧井は黙って聞いていた。
渚(水川あさみ)に辞令が出る。沢村(佐々木蔵之介)が指揮する日本のCIAといわれる警察庁警備企画課だ。辞令を受けるか迷う渚だったが、辞令を受けることを決意する。
渚は碧井のアパートを訪ね、勝を殺した容疑で逮捕すると告げるが、碧井は「証拠がないから警察は捕まえられない」と言って玄関の扉を閉めてしまう。「貴方まで変わってしまったの!?」渚の叫びを碧井はドア越しに黙って聞いていた。
渚は出勤すると、先輩刑事・柴田(山本龍二)に異動の報告とお礼を言いに行くが、その日は非番で休みだった。
外へ出た渚は公園で柴田を見かけ、声をかける。
「お世話になりました」と今までの礼を言う渚に、柴田は「竜崎の力は本当だったんだな」と言って家へと帰って行った。
一方、熊切は息子の勝と連絡が取れずに焦っていた。
そこに竜崎から電話が…。
竜崎は「勝は碧井に殺された。しかし碧井を恨むのはお門違いだ。裏で糸を引いていたのは沢村と榊(高畑淳子)だ」と伝える。熊切は怒りに震えた…。
沢村は竜崎に24時間体制で警護という名の監視を付けた。監視役は渚だ。沢村は、竜崎と渚を一緒に自分の監視下に置いたのだ。
沢村は榊社会厚生大臣(高畑淳子)に電話をすると「テレビをつけるように」告げる。するとテレビでは熊切が「現職閣僚に対する不正献金について、明日、テレビで発表する」と言っているではないか!
焦る榊に沢村は「ご安心ください。今すぐ手をうちます」と言った。
そして沢村は碧井に電話をかけ、指令を出す…。
警護にやってきた渚に竜崎は「娘の病気を治してやる」と言うが、渚は「あなたの力には頼らない。澪(熊田聖亜)は自分の力で乗り越えていくはず」と、きっぱりと申し出を断る。
そんななか竜崎の携帯電話に碧井から電話が…。
碧井は熊切の件について「俺の出番だ」と言う。真実を知りたければ記者会見会場へ来いと言われ、竜崎と渚は部屋を出た。
駐車場で渚と竜崎が乗り込んだ車の前に飛び出して来たのは、渚の恋人・正人(忍成修吾)だった。自ら骨折をした正人は「力を見せてくれ!」と懇願する。
正人を押さえ込んでいると、そこに覆面をして拳銃を持った男が現れて竜崎を拉致して去ってしまう。
しかし渚はその男に心当たりがあった。
渚が踏み込んだのは柴田の部屋だった。拳銃の構え方で、渚はひと目で覆面の男を柴田と見抜いたのだ。
柴田の妻は認知症にかかっていた。柴田は土下座をすると竜崎に「妻の病気を治してほしい」と頭を下げる。
すると柴田は渚に決めさせると言うのだ。柴田は渚に「妻の病気を治してくれるように言ってくれ!」と言うが、渚は戸惑ってしまう。竜崎を脅して病を治すのは間違っている…。
渚は竜崎に銃を向けるが、竜崎は「お前に殺されるのも悪くはない」と平然としている。
柴田も再び竜崎に銃を向けるが、その時、外にいた刑事が柴田の胸を打ち抜いた…。
渚は竜崎に柴田を助けるように泣いて頼む。
すると竜崎は渚に問う。
「俺が助ければすべて解決か? 娘をなくした辛い過去を思い出してこの女は幸せなの? 痴呆症の女房残して刑務所に入るこの老いぼれ刑事は幸せなのか?」と。
竜崎の言葉を聞いて絶句する渚…。
熊切社長の会見が間もなく始まろうとするなか、渚と竜崎も会場に到着する。沢村も会場にいた。
大勢のマスコミが集まるなか、熊切社長が顔を出すとそこに碧井が現れた。
碧井は熊切社長の耳元に小声で「沢村が命を狙っています。ここは危険です。ついてきてください」と声をかけた。
それを見た沢村は「碧井が寝返った。プランBに変更だ」と指示を出し、2人の後を追おうとしたとき…沢村の腹部にナイフが突き刺さった!
沢村を刺したのは死んだはずの勝だった。碧井は勝を殺していなかった!
岸壁に追い詰めた碧井は勝に手をかけると、「沢村が見ている。海に落ちろ」と言って、殺す振りをして助けたのだった。
「熊切…生きていたのか」その場に倒れた沢村はうめき声を上げた。
勝の姿を見た熊切社長は息子の元に駆け寄る。
「俺の息子に手を出すな!」大声で叫んだ熊切は勝を連れて会場を出て行った。
横たわる沢村のもとに竜崎がやってきて「治してやろうか」と声をかけるが沢村は断った。
「先生、こいつを楽にしてやってよ」竜崎は碧井に声をかける。すると碧井は沢村に手を伸ばした。
「止めろ!」沢村の声に碧井は「命令しないでください。自分の力をどう使うかは俺自身が決めます」と告げる。そして「俺は誰の指図も受けない」と続けた。
「それがお前のやり方か?」竜崎が碧井に問うと、碧井は頷いた。
すると竜崎はマスコミの目の前で沢村の傷を治して見せる。
そして「俺の手はどんな病気もケガも治すことができます」と発表した。
マスコミはにわかに騒ぎ出した。
マスコミが去った会場で渚と碧井は話をする。
「俺の手で 誰かを救うためです」と。確かに熊切社長と勝の命を碧井は自分の出て救ったのだ。
その日、渚は澪を千春(原田夏希)に預けて竜崎と車で出かける。
風の吹き抜ける一室で、竜崎は渚を抱き寄せると意味深な言葉を告げるのだった。
「風がでてきた。もうすぐ嵐がくる」と…。
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第1話
手を触れただけですべての病を治す「神の手」を持っている。
しかし、人の心や命をもてあそぶような男。
謎に包まれた過去の持ち主で、心の内は見せない。
力を利用して、政界や財界に接近し、大きな力を得ようとする。
現在10年前の殺人事件の犯人として服役中。
私立の女子高に勤める新米教師。
誠実で、正義感が強い。
「悪魔の手」を持っていて、
手を触れただけで人を殺すことができる。
自分の呪われた力を強く憎んでいる。
警視庁の刑事。
捜査中に碧井と竜崎の持つ力を知った。
病気の娘を抱えるシングルマザー。
殺人事件の容疑者とされ、渚に追われる。
熊切善三とは親子である。
警察官。
監察医。沢村の大学医学部の後輩で、恋人同士なのかは謎。
渚の良き理解者で、協力者。
渚の恋人。
碧井の生徒。
勝とは親子。
竜崎を利用しようとする。
元警察官のホームレス。
竜崎の関与した事件の目撃者で、竜崎に怯えている。
警察のエリート官僚。
政界の信頼は厚い。
碧井の能力を知る人物。
社会厚生大臣。
女性初の総理大臣の座を狙っている。
竜崎の力に目をつける。
JASRAC許諾番号
6834131007Y41011
Blau
6834131007Y41011