それでも、生きてゆく
[第9話]
09/01放送

世話になった農場(果樹園)の娘に重傷を負わせた文哉(風間俊介)は、その足で双葉(満島ひかり)に会うために釣り船屋『ふかみ』に向かう。ちょうどその時、耕平(田中圭)を迎えに耕平の妻と子供が『ふかみ』に来た。文哉から耕平の妻子を守るために響子(大竹しのぶ)は文哉と取っ組み合いになり、何とか家具で殴り飛ばす。フラフラになった文哉に響子は「亜季(信太真妃)を殺した理由」を詰問するが、文哉の答えは「誰でも良かった」というもの。そして文哉は出て行った。

洋貴(瑛太)は双葉を駿輔(時任三郎)の家に送っていた。ところが駿輔の家には、隆美(風吹ジュン)と灯里(福田麻由子)、そして文哉がいたのだ。間もなく駿輔も家に戻ってくる。

双葉は文哉が家にいることを洋貴にメール。洋貴は再び駿輔の家へと車を急がせた。

駿輔は文哉に自首を勧めるが文哉は拒否。文哉は双葉に「一緒に行こう」というが、今度は双葉が拒否した。文哉が家を出たとき、洋貴と鉢合わせになる、が、駿輔が追ってきたのを見ると文哉は逃げ出した。

洋貴は文哉に追きもみ合いになるが、突き飛ばされて気絶する…。

駿輔の家には警察がやってくる。文哉が指名手配になると聞いた駿輔は「捕まえてください」とお願いする。

そして駿輔家族は最後の食事をする。駿輔は隆美たちと別れ、一生文哉の罪を償うために生きる事を決めたのだ。隆美は清掃会社の寮に住み込み、自立して生きることを決めていた。

五郎(小野武彦)の娘・真岐(佐藤江梨子)は文哉に刺されて意識不明の重体だった。医師からは「もう意識は戻らない」と言われた。双葉は五郎に会いに行き、頭を下げる。五郎は双葉を責めることはしなかったが、文哉への憎しみ、娘や孫への想いや悲しみが、双葉には痛いほど分かった。

…そして、双葉は文哉に会う決意をする。双葉は洋貴が車のダッシュボードに隠してあった凶器を持ち出し、文哉のあとを追った。



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キャスト
深見洋貴 / 瑛太(えいた)
中学生の時、友人に7歳の妹を殺害された兄。
母親から妹の世話を頼まれていたが約束を守らず事件が起こってしまい、自責の念を抱えている。
家庭が壊れてしまってからは父親と暮らすが、父親の死に際にその思いを知り、それを受け継ぐように15年の時を経て行動に出る。
遠山(三崎)双葉 / 満島ひかり(みつしまひかり)
洋貴の妹を殺害した少年Aの妹。加害者家族として引越を繰り返しながらひっそりと生きてきた。
兄のことが大好きで、殺人を起こしたことが信じられなかった。
引越しを繰り返すがその度に嫌がらせが続き、被害者家族が嫌がらせをしているのではないかと思い、
洋貴に辞めてもらうようお願いするため近づく。
洋貴の家族の思いを間近で知り、加害者家族である自分の立場に戸惑い始める。
雨宮健二(三崎文哉) / 風間俊介(かざましゅんすけ)
中学時代の洋貴の友人で、洋貴の妹を殺害した少年A。現在は名前を変えて社会復帰している。
保護司の紹介である果樹園農家に住みこみで働いているが、家族の誰とも連絡をとっていない。
妹・双葉に偶然出会ってからはコンタクトを取り始める。
果樹園農家の娘・真岐に好意を持たれるが、彼の過去を知る女性がやってきてバランスが崩れてしまう。

日垣耕平 / 田中圭(たなかけい)
洋貴の弟で、殺害された少女の兄。事件当時は小学6年生だった。
現在は日垣の婿養子となっており、妻と1歳の子どもがいる。
家族が崩壊したのは父親のせいだと憤り、兄・洋貴のふがいなさに反発する。
日垣家に恩を感じており、家族と母親のためにも事件を忘れようとしている。
遠山(三崎)灯里 / 福田麻由子(ふくだまゆこ)
双葉・健二の妹で現在中学3年生。
事件直後に生まれたため、当時のことを知らず少年Aである兄の面影もまったく知らない。
詳しいことを両親が語ってくれず、冷静に装うものの不満を抱えている。
兄を慕う姉を理解できない。
遠山(三崎)隆美 / 風吹ジュン(ふぶきじゅん)
加害者である健二と、双葉・灯里の母親。
良妻賢母で、夫の駿輔に従って生きてきた。
駿輔の提案もあり、子どもたちのためにも離婚して旧姓を名乗るが、家族一緒に行動している。
家族を守るために、健二のことは忌避している。
実はある秘密を抱えているが、胸中に秘めていようと決意した。

野本(深見)響子 / 大竹しのぶ(おおたけしのぶ)
殺害された少女と洋貴、耕平の母親。夫の言動に対する不信感のあまり離別し、
現在は次男の耕平が婿養子に入った家に同居している。
何事にも動揺しないほど心無い状態で生きており、母親ならではの殺された娘に対する懸念を胸に抱えている。

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