ソフトバンク･新垣が復活の完投劇! 1273日ぶり白星に男泣き!

【ソフトバンク 5-1 オリックスヤフードーム】

ソフトバンク･新垣渚投手が1日､開幕3戦目となるオリックス戦に先発｡
9回を一人で投げ抜き､2008年の10月6日の楽天戦以来､1273日ぶりとなる白星を挙げた｡

かつては150キロ超の直球と切れ味鋭いスライダーで三振の山を築いた新垣｡
しかし､腰痛や右肩痛の影響で､2009年5月9日の西武戦を最後に1軍での登板はなし｡
故障に泣かされた3年間､もがき苦しむ中でたどり着いたのが制球力重視の新たな投球スタイルだった｡

久しぶりの1軍マウンドとなったこの日､先頭の坂口に安打を許したが､低めを丁寧につく投球で後続をシャットアウト｡
代名詞だったスライダーの曲がりを意識的に小さくするなど打者を翻弄し､凡打の山を築いた｡

2点リードの八回､無死二､三塁のピンチを迎えたが､打たせて取る意識に変わりはなかった｡
代打･北川を抜群の制球力で投ゴロ｡
2死後､坂口に対しては新たに習得したカットボールを多投し､二ゴロに仕留めた｡

27個のアウトのうち､内野ゴロでのアウトが13個｡
最速は148キロ止まりだったが､2007年にプロ野球史上ワーストの25暴投を記録した荒れ球は影を潜め､無四球で投げ切った｡

実に1273日ぶりの白星を挙げた新垣は､お立ち台で､
｢家族に…､感謝したいです｡うれしいですし､早く家に帰りたい｣(ニッカンスポーツより)
と男泣き｡
かつてともに戦った主力投手たちは相次いで移籍してしまったが､
｢3年ぶりに戻ってきて､優勝できるよう､先発ローテを守れるよう頑張ります｣(同)
と新たな大黒柱になることを誓った｡

戦力ダウンが心配されたソフトバンクだが､これで開幕3連勝｡
2年連続日本一に向けてこれ以上ないスタートを切った｡

(2012年4月2日)

その他のBASEBALLニュース