松井に米国での指導者就任のススメ! マイナー契約は大正解だった!?

今月1日､米大リーグ･レッズとマイナー契約を結んだ松井秀喜外野手｡
ようやく所属球団が決まって一安心といったところだが､今後は若手選手たちとメジャー昇格のチャンスを争うことになる｡
さらに､マイナーでは長距離バスでの移動も多く､高温多湿のデーゲームが続く｡
6月に38歳を迎える松井にとって､メジャーへの道のりは決して平坦なものではない｡

しかし一方で､マイナーでの経験は決して無駄にならないという意見もある｡
かつて､ブリュワーズの3Aなどでプレーした経験のある野球8評論家･小川邦和氏は､
｢メジャーに上がれて活躍できればそれに越したことはない｣(日刊ゲンダイより)
とした上で､マイナー契約のメリットをこう語る｡

｢マイナーのチームはコーチも少ないし､選手も少ない｡試合の進め方も練習も､いろいろやりくりしなければならない｡いいところ､悪いところを含めて勉強になる｡
松井は､いずれは指導者になりたいと話している｡巨人でもメジャーでも､ほとんどずっと一軍でやってきた｡マイナーの選手の気持ちを知るうえでも､得難い経験になるはずです｣(同)

6月に38歳を迎えることに加え､両膝に爆弾を抱えてるから考えても､松井の現役生活はそう長くはない｡
マイナーを経験することは､選手としてよりも､将来指導者となった際に活きる経験となりそうだ｡

さらに小川氏は､引退後の松井がマイナーで指導者を務めることを勧めている｡
この提案の裏には､日本球界の"悪しき伝統"への警鐘という意味合いが込められているようだ｡

｢日本ではいまだに名前や実績が優先し､コーチの経験すらない人が監督になることが珍しくない｡
松井がマイナーリーグで指導者の勉強をして帰国､日本の監督､コーチになれば､プロ野球界に一石を投じることにもなる｣(同)

常に第一線で活躍してきたプライドからか､当初はマイナー契約に消極的だった松井｡
その結果､開幕までに所属先が決まらず､これまでで最も長いシーズンオフを過ごすことになった｡
しかし悩みに悩んで決めたマイナー契約は､今後の野球人生を考えれば賢明な選択となるはずだ｡

(2012年5月3日)

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