阪神の2年目､19歳･岩本が初先発初勝利! ｢こんなにうまくいくとは…｣

【中日 0-7 阪神ナゴヤドーム】

阪神の2年目右腕･岩本輝投手が9日､敵地での中日戦でプロ初登板･初先発｡
落ち着いた投球で6回を2安打4奪三振無失点に抑え､嬉しいプロ初勝利を手にした｡

岩本は初回､先頭の大島にいきなり中前打を浴びたが､続く柳田をフォークで空振り三振｡
これで勢いに乗ると､19歳とは思えない落ち着いたマウンドさばきで中日打線を翻弄｡
直球の最速は142キロと決して速くないが､90キロ台のスローカーブで緩急をつけ､打者に的を絞らせなかった｡

ストライク先行のテンポのいい投球で､3回以降は無安打｡
打線も2ケタ安打を放つなど小刻みに得点を重ね､2年目右腕を援護した｡

阪神では2007年の小嶋以来となる初登板初勝利を挙げた岩本は､
｢こんなにうまくいくと思っていなかったです｡1人1人､慎重に投げたのが良かったです｣(ニッカンスポーツより)
と初々しくコメント｡
スタンドの阪神ファンから､｢イワモト､イワモト!｣という盛大なコールが贈られると､はにかんだような笑顔を浮かべた｡

岩本は"炎のストッパー"と呼ばれた元広島･津田恒実と同じ山口･南陽工業高校から､ドラフト4位で阪神に入団｡
入団当時から｢津田二世｣と期待され､2年目の今季は開幕から2軍で先発ローテーションの一角として活躍｡
必至のアピールで1軍での登板機会を掴み取り､見事に結果を出してみせた｡

この日の試合には､球団初のゼネラルマネージャー(GM)に就任したばかりの中村勝広氏の姿も｡
就任後初めての試合視察を終えた中村GMは､
｢限りない可能性を感じさせてくれた｣(同)
と岩本に賛辞の言葉を贈った｡

5位に低迷し､クライマックスシリーズ進出が絶望的な阪神｡
世代交代が叫ばれている中､2年目右腕の活躍は久しぶりに明るいニュースとなりそうだ｡

(2012年9月10日)

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