事実上戦力外の巨人･小笠原､来季は古巣･日本ハムに復帰か!?

圧倒的強さでセ･リーグを制覇した巨人において､唯一弱点を挙げるとするなら､最後までレギュラーを固定できなかった一塁手ということになるだろう｡

原監督も､
｢一塁を守った選手の数字が上がってこないね｣(日刊ゲンダイより)
と嘆いており､一塁手はクライマックスシリーズ(CS)を控えたチームにとって悩みの種｡
すでに､フロントは来季に向けた助っ人の調査を開始したとも言われている｡

となると､気になるのが小笠原道大内野手の去就だ｡
小笠原は昨季､統一球に対応しきれず打率.242､5本塁打､20打点と低迷｡
復活を期して臨んだ今季も調子は上がらず､ここまで34試合に出場して打率.152､0本塁打､4打点｡
9月17日に今季3度目の二軍落ちを言い渡されて以降､一軍昇格はなく､年俸4億3000万円の2年契約最終年を迎えて､事実上の"戦力外"状態になっている｡

今月25日に39歳を迎える小笠原に残された選択肢は､大減俸を受け入れての残留､他球団への移籍､そして引退の3つ｡
ただ､小笠原に近い関係者は､
｢引退はない｣(同)
と断言し､こう続けている｡

｢来年も巨人で､というより､本心では､北海道に帰りたいんじゃないかな､と感じることがある｡
電話でいろいろ相談に乗ってもらっているのも日本ハム時代の先輩だし､最近悩みを打ち明けたのも日本ハムOB｡
無名に近かった自分を育ててもらった恩義があり､古巣には今でも特別な思いを抱いているのは間違いありません｣(同)

小笠原は1996年にドラフト3位で日本ハムへ入団し､プロ生活をスタートさせた｡
入団当時は捕手として期待されていたが､打撃を買われ一塁手に転向｡
1999年に｢バントをしない2番打者｣としてブレイクし､2006年には本塁打､打点の二冠王に輝き､チームの日本一に大きく貢献した｡

その年のオフ､小笠原は巨人とのFA交渉の際､｢妻からです｣と球団幹部にある手紙を渡した｡
そこにはこう書かれていたという｡

｢このたび､多くのファイターズファンの涙と落胆という大きな十字架を背負いながらも､覚悟をし､飛び込んでいく決心をしたようです｣(同)

巨人へ移籍して6年､今も日本ハムに対して強い愛着を抱いている小笠原｡
引退もちらつく年齢となった今､古巣で最後の花道を飾りたいと考えていてもなんら不思議ではない｡

(2012年10月7日)

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