被ばくした小学生が死亡した」坂本龍一がtwitterでデマ拡散し、非難浴びる

国内外で活躍する音楽グループ「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」のメンバーであり、有名音楽家の坂本龍一(さかもとりゅういち=59)が、インターネット・サービス『twitter』上で悪質なデマを拡散させたとして非難されている。
『J-CAST』が報じている。

「リツイート」と呼ばれる機能を使用して拡散されたデマは「福島から避難した静岡の病院で小学5年生が亡くなりました」というもの。
放射線被ばくが原因で小学生が死亡したという事実はどのメディアでも報道されておらず、冷静に考えれば嘘の情報だと判断できるような内容であった。

坂本は2009年4月に『twitter』にアカウントを登録し、現在までに約16万人のフォロワーを獲得。
3月11日の震災以降は原発に関するツイートを多く投稿し、反原発の立場を表明していた。

問題の「リツイート」は5月5日、「脱原発の日々」というブログへのリンクと「本当なら由々しき事態」という坂本自身のコメントと併せて投稿された。
リンク先のブログ記事には、福島県の小学校5年生が福島第1原発の水素爆発で被ばくし、鼻出血など放射線障害の急性期症状を原因として静岡県の病院で死亡したことが綴られていたが、その日のうちに記事は削除。
削除理由は親族のプライバシー保護のためとされ、情報ソースは環境保護団体のメーリングリストだったという。

坂本はフォロワーに「医学的にありえない」と指摘されるも、「自然界にあり得ないことはないと思うけどね。福島原発だって『絶対』安全だって言われてきたでしょう。放射能の表れ方は確率的だそうですし」と反論。
結果的にデマであることが分かった後も、今のところ謝罪などはない。

ネット上では「素人目にも99%デマですよ」「本当に無責任。有名人なら安易に拡散するべきでない」と非難の声が相次いでいる。

ITジャーナリストの井上トシユキ氏は改めて有名人の発言の重さを指摘した上で、デマ拡散に警鐘を鳴らす。

「震災後、著名人がブログやツイッターにあることないこと書いて、はしゃぎすぎている印象があります。
確かに、著名人だから真偽を見極められるとは限りませんが、誤った情報を信じちゃう人も多いんですから、影響力大きい人が本当かどうかわからない内容を投稿するのは控えるべき。
特に坂本龍一クラスだと政治家や大学関係者にも知り合いがいるでしょうから、呟く前に周りに聞けばいいんです」(ITジャーナリスト・井上トシユキ氏:J-CAST)

震災当日から『twitter』上で繰り返されるデマの拡散は、時に大きな混乱を招いた。
インターネットを誰でも気軽に楽しめるようになった反面、利用する側の「情報を取捨選択する力」が欠如してきたように思う。(高橋)


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