クルム伊達公子「まさかまさかの優勝」に感無量! 有明国際オープンで勝利!
(06/16)
15日、東京・有明テニスの森公園で迎えた、東京有明国際オープン最終日。
元世界ランク4位で第4シードに入っていたクルム伊達公子(くるむ・だてきみこ=37)が、現役復帰からなんと4戦目でシングルス優勝を果たした。
決勝で、大会推薦選手でノーランクの秋田史帆(あきたしほ=18)を6-3、6-2で下す圧巻の勝利劇。
今大会は賞金総額1万ドル(約108万円)という規模で、優勝しても優勝賞金は1568ドル(約17万円)と、賞金的には最下層の大会に位置する。
そんな下部大会とはいえ、1回戦から5試合すべてのストレート勝ちで、「伊達公子ここにあり」との健在振りを示した。
「37歳で1万ドル大会に勝つとは思わなかった」とジョーク交じりに振り返るが「今の私にとって5万ドルも1万ドルも一緒。テニスができることが楽しい」と笑顔で答えるクルム伊達。
96年8月の東芝クラシック以来、12年ぶりのシングルス制覇であり、下部大会の優勝は89年5月の英国大会以来19年ぶりゆえに、喜びはひとしおだった。
クルム伊達公子は表彰式でカップを頭上に高々と掲げると、
「まさかまさかの優勝。新たなチャレンジを始めて4大会目でこの場所にいられることを、本当にうれしく思う」と語る。
序盤はサーブトスが太陽と重なり、ダブルフォルトを連発する場面もあった。
しかし、勝負どころで積極的に仕掛け、18歳という若手の精神的な同様を誘い、ミスを引き出した。
「今できることをやるだけ。ボールだけに集中した」
後半に入り集中力を欠いてきた相手のスキを見逃さず、得意の速攻でたたみかける。
まさに世界ランク4位の強豪、そしてベテランならではの試合巧者ぶりだ。
伊達は振り返る。
「12年のブランクを経て、テニスはひとりでやるものではなく、たくさんの人が作っているものだとわかった」
特に復帰を後押しした夫には「離れていてもいつも一緒に戦ってくれている」と感謝。
昨年11月に亡くなった最愛の父・寿一さんに対しても、
「今日は父の日。最高のプレゼントになった。(父は)必ずこの空間の中にいると思います」と空を見上げて勝利報告をした。
しかし、いかんせんクルム伊達公子という名前があるだけに、本人もテニス界もこの勝利の余韻だけに浸っていることはできない。
彼女の優勝は、逆に現役世代が伸びていないことも示唆しているのだ。
若手に手ごたえを感じず、そのふがいなさには「勝つという執着心をどれだけ持っているか」と手厳しい一言も忘れない。
クルム伊達公子というプレイヤーの存在が、テニス界にとっていろいろな意味で大きな指標になった大会だった。(古田鉄寿)
元世界ランク4位で第4シードに入っていたクルム伊達公子(くるむ・だてきみこ=37)が、現役復帰からなんと4戦目でシングルス優勝を果たした。
決勝で、大会推薦選手でノーランクの秋田史帆(あきたしほ=18)を6-3、6-2で下す圧巻の勝利劇。
今大会は賞金総額1万ドル(約108万円)という規模で、優勝しても優勝賞金は1568ドル(約17万円)と、賞金的には最下層の大会に位置する。
そんな下部大会とはいえ、1回戦から5試合すべてのストレート勝ちで、「伊達公子ここにあり」との健在振りを示した。
「37歳で1万ドル大会に勝つとは思わなかった」とジョーク交じりに振り返るが「今の私にとって5万ドルも1万ドルも一緒。テニスができることが楽しい」と笑顔で答えるクルム伊達。
96年8月の東芝クラシック以来、12年ぶりのシングルス制覇であり、下部大会の優勝は89年5月の英国大会以来19年ぶりゆえに、喜びはひとしおだった。
クルム伊達公子は表彰式でカップを頭上に高々と掲げると、
「まさかまさかの優勝。新たなチャレンジを始めて4大会目でこの場所にいられることを、本当にうれしく思う」と語る。
序盤はサーブトスが太陽と重なり、ダブルフォルトを連発する場面もあった。
しかし、勝負どころで積極的に仕掛け、18歳という若手の精神的な同様を誘い、ミスを引き出した。
「今できることをやるだけ。ボールだけに集中した」
後半に入り集中力を欠いてきた相手のスキを見逃さず、得意の速攻でたたみかける。
まさに世界ランク4位の強豪、そしてベテランならではの試合巧者ぶりだ。
伊達は振り返る。
「12年のブランクを経て、テニスはひとりでやるものではなく、たくさんの人が作っているものだとわかった」
特に復帰を後押しした夫には「離れていてもいつも一緒に戦ってくれている」と感謝。
昨年11月に亡くなった最愛の父・寿一さんに対しても、
「今日は父の日。最高のプレゼントになった。(父は)必ずこの空間の中にいると思います」と空を見上げて勝利報告をした。
しかし、いかんせんクルム伊達公子という名前があるだけに、本人もテニス界もこの勝利の余韻だけに浸っていることはできない。
彼女の優勝は、逆に現役世代が伸びていないことも示唆しているのだ。
若手に手ごたえを感じず、そのふがいなさには「勝つという執着心をどれだけ持っているか」と手厳しい一言も忘れない。
クルム伊達公子というプレイヤーの存在が、テニス界にとっていろいろな意味で大きな指標になった大会だった。(古田鉄寿)
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