瀬戸内寂聴がケータイ小説絶筆宣言！「もう嫌！」

作家の瀬戸内寂聴（せとうちじゃくちょう=86）が14日､東京・一ツ橋の毎日新聞社でケータイ小説処女作「あしたの虹」の単行本刊行合同インタビューに応じた。

瀬戸内はケータイ小説について「もう嫌！　こんな時間をかけて無理に書くのなら､自分の小説を書いたほうがいい」と本音を告白した。

同作は､瀬戸内が今年の5月から4か月間に渡り､ケータイ小説サイト「野いちご」に「ぱーぷる」名義で投稿していた作品。

「源氏物語」をモチーフに､両親の離婚に振り回される女子高生・ユーリが､バイト先のイケメン・ヒカルに一目ぼれし､恋に落ちていくというもの。

瀬戸内「若い子に読まれているケータイ小説を無視できなかった。（ケータイ小説は）大人の目から見たら非文学的で､日本語を悪くすると批評されていた。

だけど､批評するには（ケータイ小説が）わからなくてはいけないと思い､一生懸命読んでみました」

しかし､次回作はあるか？　との問いに対しては「もう嫌！　こんなに手間ひまかけて無理にやらなくても､自分の小説書いたほうが楽ですよ。もう結構（瀬戸内）」と本音を吐露。

というのも､瀬戸内はこの作品を､縦書きで書いてから横書きに直したり､イマドキの言葉遣いになるよう訂正を加えたり──といった手間をかけ､それらしい体裁を整えながら執筆していたという。

老尼僧のバイタリティに敬服するしかない。（淺川）

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