反発必至? 大阪府教委が、小中高校での携帯電話、原則禁止に! 

大阪府教委は3日、公立小中学校への児童生徒による携帯電話の持ち込みを原則禁止する方針を明らかにした。「朝日新聞」が報じている。

同紙によると、政令指定市の大阪、堺両市を除く市町村教委に年度内に通達を出し、徹底を呼びかける。府立高校でも校内使用を原則禁止する。

文部科学省は携帯使用の校内ルールの明確化を求めているが、都道府県単位で一律に禁止を打ち出す例は「聞いたことがない」という。

方針に反した児童生徒の携帯は学校で預かることにする一方、登下校時の防犯上の理由などから保護者から希望があれば持ち込みを認める。

府内では公立小学校の88%、中学校の94%が持ち込みを禁止しているが、携帯メールや学校裏サイトへの書き込みによるいじめが絶えず、携帯の使用に伴う集中力の低下も目立つため、改めて禁止を掲げることにした。

橋下徹知事もこの日の定例会見で「異論、反論あるかもわかりません」としつつ、「携帯電話への過度の依存は学習、健康の妨げになる。ルールを決めたら守らせるのは家庭、保護者の責任だ」と理解を求めた。

ただ、禁止がすんなりと浸透するかは分からない。府立の普通科高校の教頭は「見つけたら注意し、保護者に連絡するなど努力しているが、取り上げるとなると力と力の対決になり、大混乱を招く」。ある市教委の担当者も「指導を徹底すればかえって生徒は反発する」と話す。

府教委が7月に公立小中学生、高校生から計1万3555人を抽出して携帯の利用状況を調べたところ、1日の使用時間を「3時間以上」と答えたのは中1で15.6%、高1で32.6%。1日にメールを51回以上送信する生徒は中1で10.6%、高1で15.9%いた。

兵庫県では、携帯の持ち込みを禁止している県立高校は半分以下の65校(昨年度)にとどまる。県教委の担当者は「学校によって事情は違う。校長の裁量で指導してもらっている」という。

「学校裏サイト」をはじめ、教育現場での携帯電話によるトラブルが問題視されているだけに、大阪府教委の今回の方針は全国に波紋を広げそうだ。(松野)


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