あしたの、喜多善男
[第4話]
善男(小日向文世)は11年ぶりに再会したみずほ(小西真奈美)に拒絶されたことを忘れようとするかのように、アイドル・宵町しのぶ(吉高由里子)と箱根に来ていた。しのぶにせがまれるままに、部屋で枕投げを興じる善男。01/29放送
ちょうど同じ頃、みずほは善男のことではなく11年前に亡くなった善男の無二の親友・三波(今井雅之)のことを考えていた。
同じく、平太(松田龍平)は、殺し屋・片山(温水洋一)に「事故にみせかけて善男を殺すよう」に依頼していた。片山は「明日、殺ってはダメですかねえ」と平太に申し出るが、平太は善男の望みどおりに8日後に殺してほしいと告げる。
リカ(栗山千明)は、「社会保険庁の職員です」と善男の母・静子(加藤治子)の家を訪ね、年金の支払いに不備があったといって、完全にリカを信じ込ませて生命保険契約書に署名させ、静子の保険証まで預かる。預かった保険証で銀行口座まで用意した。
保険金殺人の準備は着々と進んでいたリカは、平太に「早く善男を殺してしまおう」と進言するが、平太は善男の望み通り8日後にこだわった。そこへ、殺し屋・片山(温水洋一)から平太の携帯に電話が入り、「8日後はフィリピンに行くから無理だ。明日、殺らせてほしい」と連絡が入る。しかし、あくまでも8日にこだわる平太は、暗殺契約を破棄してしまうのだった。
その様子を見ていたリカは、焦った。みると、机の上には平太の携帯電話がある。リカはおもむろに平太の携帯電話に手を伸ばした…。
一方、保険調査員の杉本(生瀬勝久)は、みずほと善男、そして三波のつながりまで探り当てていた。「11年前、喜多善男と三波は、みずほの勤めていた病院で知り合ったのか…」保険調査のエキスパート・杉本は、彼らの関係に、怪しさを感じていた。
しのぶは、「善男に死なないで、自分と一緒に生きよう」と言い出す。しかし、善男は、「それはできない」と突っぱねる。
「ぼくは、8日後に死ななければならない…」
ところが、しのぶは事務所のマネージャーに「自分は誘拐された!」と泣いて電話したのだ。青ざめる善男にしのぶは、「事務所からお金取っちゃおうよ。わたし、ヤバイこといろいろ知っているから、絶対に払うよ!」そう笑いながら言った。
どうしたものかと悩んで、旅館の廊下を一人で歩いていると、もう一人の善男《ネガティブ・善男》が現れる。ネガティブ・善男は、「死ぬ前に、しのぶのために、世の中のために、ひと肌脱いだらどうだ」と、善男に誘拐犯の真似をするように助言するのだった。
「世の中のため…」
その言葉を聞いた善男は、しのぶの事務所に「しのぶを…かえしてほし…ければ、2000…万円用意…しろ」と電話をかける。横で、震えながらも事務所に電話する善男を、しのぶはじっと見つめる。
しのぶは、少しずつ、善男に好意をもちはじめていた…。
東京では、しのぶが誘拐されたと大騒ぎになっていた。そして、どうやら善男が一緒にいるらしいと知った平太は、箱根湯元に向かう。
「絶対、8日後じゃなきゃだめだ――」善男との約束にこだわる平太にしびれを切らしたリカは、自ら、暗殺者と善男を殺す契約をしてしまう――それも、明日。
リカに暗殺を依頼された片山も、今日、善男を殺そうと箱根入りをした…。
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キャスト
喜多善男(きたよしお) / 小日向文世(こひなたふみよ)とにかく、平凡な男。性格は真面目で人を信・・・
矢代平太 / 松田龍平(まつだりゅうへい)
キャバレーのスカウトマン。善男との出会い・・・
鷲巣みずほ / 小西真奈美(こにしまなみ)
善男と離婚した、元妻。11年前、善男と知・・・
長谷川リカ / 栗山千明(くりやまちあき)
宵町しのぶ / 吉高由里子(よしたかゆりこ)
杉本マサル / 生瀬勝久(なませかつひさ)
森脇大輔 / 要潤(かなめじゅん)
三波貴男 / 今井雅之(いまいまさゆき)
片山 / 温水洋一(ぬくみずよういち)
小林社長 / デビット伊東(でびっといとう)
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