ヴォイス〜命なき者の声〜
[第7話]
02/23放送

住宅地で倒れて死亡した60代の女性が解剖室に運び込まれた。まさに解剖を始めようとしたとき、「解剖を中止しろ!」という男性の声が。それは、死亡した静代の夫・功(石橋蓮司)だった。「真実がわからないままでいいのか」と佳奈子(石原さとみ)は自分の亡くなった母の話も持ち出して説得するも、功の気持ちは変わらず解剖を拒んだ。

それでも納得のいかない佳奈子。そんな佳奈子を連れて、大己(瑛太)は功の家を訪ねる。
佳奈子と大己に、功は静代が犬を飼い始めたことや、功の好物だった肉豆腐を毎日のように作っていたことを話す。家にある食材をスーパーで買ってくることも多く、亡くなった日も必要もないのに目覚まし時計を買って来たことを話しながら、「妻は、ボケていたんだ…」と寂しそうに語った。

静代の死因は、タイムセールで半額になった牛肉を購入しようとして転倒したときに買い物かごに腹部を打ち付けて内臓破裂したことが死因だと推測されていた。

後日、研究室に戻った大己は、集中力を高めて、様々な状況証拠をつなぎ合わせていくうちに、ひとつの結論に達した。静代の死因は買い物かごに腹部を打ち付けて内臓破裂したではないと…。

亮介(生田斗真)たちを連れて、再び功宅を訪れた大己は、功に静代が実は犬が苦手だったことや転倒の前に腹部を押さえていたことなどを推理して伝える。
「それは、なぜか?」「そこに静代が隠している何かがあるのではないか」大己の言葉に、功は妻の解剖を決意する。

解剖の結果を大己と佳奈子が功宅に伝えに行く。静代の死因は、転倒による脾臓破裂に伴う出血性ショック死だった。しかし、静代は功に隠していたことがあったのだ…。

静代が末期の胃ガンで余命はわずか2ヵ月だった。あとに残る夫を案じて、静代は苦手な犬を飼い始める。そして、功の大好物だった肉豆腐を何度も作ったのだ…生きている間に食べさせてあげたいと…。静代はボケてはいなかったのだ。

静代が買った目覚まし時計を動かしてみると、そこからは「録音された静代の声」が聞こえてくる。自分がガンで死んだら、夫を起こす人がいなくなる…。それを妻・静代は案じたのだろう。

真実を知った功は、肩を震わせて泣いた…。


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キャスト
加地大己 / 瑛太(えいた)
東凛大学の医学部に所属する4年の大学生。
当初は心臓外科学ゼミを志望し、試験にも合格もしていたようだが、
なぜか法医学ゼミに所属している。
どうやら大学側の都合により配属が変わったようだ。
もちろん大己はこのことを不本意に感じている。
しかし、いざ法医学に触れてみると、社会が法医学を必要としていることを肌身で感じ、
その重要性と奥深さに魅了されていった。
鋭い洞察力の持ち主で、適職とも言える才能を発揮するが、本人にしてみればその自覚は全くない。
一方、私生活の方でも一見イケメン大学生なのだが、
本人が興味を持たない為、意外と女の子からの人気がない。
石末亮介 / 生田斗真(いくたとうま)
東凛大学の医学部に所属する4年の大学生。
この男、総合病院を経営する家庭に生まれた御曹司。
敷かれたレールに乗っていれば何不自由ない生活を送れるはずだった。
しかし、自分には荷が重いと感じ、父親が消化器内科医であることを無視して、
全く関係のない法医学ゼミに入ってしまった。
そんな彼も学校では人一倍明るいムードメーカー的存在。
とにかく女の子が大好きな男で暇があっては女の子に声をかけている。
なかでも玲子に憧れており、もっと仲良くなりたいといつも考えている。
大己とは昔からの親友で、互いが一番の良き理解者である。
久保秋佳奈子 / 石原さとみ(いしはらさとみ)
東凛大学の医学部に所属する4年の大学生。
大学内でもトップクラスの才能の持ち主で、脳神経外科学ゼミの教授からスカウトがあった。
しかし、彼女は当初から希望していた法医学ゼミに入ることに。
彼女が法医学にこだわるのにはハッキリとした理由があった。
その理由とは、幼少の頃に亡くした母の死因が心不全だと医師から告げられたことに対し、
その死因に未だに納得がいっていないからだった。
親を幼い頃に亡くしていることから、気が強くなんでもバリバリこなすしっかりものである。
唯一苦手なことといえば家事全般である。
夏井川玲子 / 矢田亜希子(やだあきこ)
東凛大学の助教授として法医学教室を担当している。
温和でのんびりな佐川の下についても自分のキャラクターは変えず、
はっきりと物を言う性格の持ち主である。
もちろんその姿勢は学生に対しても同じで、常に学生とはクールに接している。
大学教員の中でトップクラスの美人だがなぜか未だに独身。
佐川文彦 / 時任三郎(ときとうさぶろう)
東凛大学の教授として法医学教室を担当している。
法医学に対する情熱は人一倍あり、学生たちには法医学の必要性を常に訴えかけている。
「亡くなった人の声に耳を傾ける」の意義なんとかして学生に伝えたいと日々奮闘中。
しかしひとたび研究室を出ると、その性格はおっとりで常にマイペースなゆったりとした時間が流れている感じの男でもある。
今年の新規ゼミ生5人には密かに期待をしており、その中でも大己の才能には誰よりも注目している。
桐畑哲平 / 遠藤雄弥(えんどうゆうや)
東凛大学の医学部に所属する4年の大学生。
仙台の実家が歯科を経営していたことから、歯科の道に進むべく大学に進学したものの、
当時見ていた監察医の姿を描いた海外ドラマにハマり法医学の道へとシフト変更した変わり者。
今や“法医学オタク”と呼ばれるほどのこだわりを持ち24時間365日、法医学のことが頭から離れない。
しかしこう見えても意外と小心者で肝心な場面で逃げ腰になることも多い。
羽井彰 / 佐藤智仁(さとうともひと)
東凛大学の医学部に所属する4年の大学生。
医学部に合格するほどの頭を持ちながら、元暴走族のメンバーだったというイレギュラーな男。
過去に、羽井本人が関わっていない事件で犯人扱いされたが、その後の司法解剖の結果で羽井が無罪であることを証明された。
司法解剖の偉大さ気がついた羽井はこれを境に猛勉強を始め、医学の道を目指すこととなった。
そしてその努力が実り、今こうして医学部の学生として生活している。
元暴走族ということからやや気が荒いところもあるが、実は熱血家でアツいハートを持っている。
医学部での唯一の苦痛は『解剖研修』。
何度経験しても倒れそうになる。
大和田敏 / 山崎樹範(やまざきしげのり)
南府中署に勤務する刑事の男。
彼が担当する事件の中で、遺体から不審な点や異常個所が見つかった場合に佐川に司法解剖を頼んでいる。
一見、冷静沈着で優秀な刑事に見える男だが、なかなか結婚しない玲子に対して「オマエは結婚できない症候群だ」などとあるまじき発言をして周囲の反感を買っている。

石末貴之 / 名高達男(なだかたつお)
亮介の父親で、自身が経営する石末総合病院の院長を務めている。
将来、息子である亮介にこの病院を継がせようと考えていたが、その息子の反感を買い、
亮介はまさかの法医学ゼミに入ってしまった。
それでも貴之は何とかして後を継がせようとゼミを辞めるよう大学に圧力をかけ始めるのであった。
羽井鳳子 / 濱田マリ(はまだまり)
彰の母親で、普段は沖縄料理店「ちゅらちゃん」を営んでいる。
沖縄料理とはいうものの、メニューは自身の得意料理しか置かないというちょっと変わり者。
いつでも明るく、何に対しても首を突っ込まずにはいられない性格で店に集まる大己たちの会話に首を突っ込んではジャマ者扱いされている。

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