前回王者イタリア敗退 1勝もできず・・・〔W杯〕
23日に行われたW杯1次リーグF組最終節、スロバキア対イタリア戦は、前回王者のイタリアがスロバキアに2-3で敗れ、1勝もできずに敗退した。
前回大会準優勝のフランスも敗退しており、史上初のファイナリスト共倒れとなった。

「起こったことのすべてに責任を取る」(ロイター通信より)
敗北を見届け、イタリアのリッピ監督は敵将に握手を求めることなくロッカーへと姿を消した。
DFカンナバロ主将は泣きじゃくるFWクアリアレッラを抱き起こした。
1勝も挙げることができず、2分1敗での敗退。
波乱続きの今大会に前回王者も、開幕前には誰も予想できなかった結末を迎えた。

「最後の試合にしたいだなんて誰も思っていない」(スポニチアネックスより)
試合前に、指揮官は強い意志を込めてそう話した。
しかし、気持ちだけでどうにかなるようなW杯ではなかった。

前半25分、MFデロッシが自陣で不用意なパスをカットされ、先制を許した。
後半11分には大会直前に左ふくらはぎを痛め、回復が遅れていたMFピルロを投入して早くも交代枠を使い切る。
まさに必死の反撃。
後半22分にはクアリアレッラのシュートがゴールラインを割ったかに見えたが、ライン上の相手選手に右ひざでブロックされた。
28分にスキを突かれて2点目を失ってもあきらめず、36分にはFWディナターレが1点を奪い返す。
しかし激しいボールの奪い合いが展開される中、44分に失点。
ロスタイムに1点を返す意地を見せるものの、時すでに遅し。
前回王者が抱いた連覇の夢は、あえなく崩れ落ちた。

「誰もが突破を夢見たが、失敗したのはわれわれの責任。勝てなければただちに帰国するしかない」とGKブッフォン。

1勝もできず36年ぶりの1次リーグ敗退を喫したイタリア。F組最下位の屈辱とともに王者は姿を消した。
(2010年6月25日)
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