チーム・バチスタの栄光
[第11話]
12/23放送

「ケース27」の術死が自分の医療ミスが原因であると認めた桐生(伊原剛志)は、今後、メスを握らないことを決め、病院長(林隆三)に報告した。そんななか、バチスタ手術を待っていた男性患者の容態の急変、急遽、バチスタ手術が必要になった。桐生はその手術の執刀を垣谷(鶴見辰吾)にお願いする。

オペの準備は着々と進められるなか、垣谷の行方がわからなくなり、オペ室はざわめいていた。
その様子を観覧室から見ていた桐生は垣谷を探しに行く。

その頃、田口(伊藤淳史)は医局で偶然、病室で撮影された女の子の写真を目にする。写真にはどこかで見た“マーク”が写りこんでいた。田口が写真を見つめていると、後ろから写真を臓血管外科教授・黒崎(榎木孝明)に取り上げられる。そして、「人には触れたれたくない過去があるものだ」と言われ、田口は追い払われた。

自分の診療室に戻った田口は、今まで調べてきた資料を確認すると――写真に写っていたマークの正体がわかった。それは桐生と鳴海(宮川大輔)が、以前、アメリカで心臓移植手術を行っていた病院のマークだったのだ。

一方、白鳥は「ケース27」の映像を他のバチスタ手術の映像と見比べていた。そして、「ケース27」が医療ミスではなく殺人であったと気づくのだ。そして真犯人が誰であるかも知る…。

垣谷は屋上にいた。桐生が声をかけると、垣谷は「私にはバチスタ手術はできません」と弱音を吐く。そんな垣谷を桐生は説得し、いよいよバチスタ手術は行われることになった。

観覧室で手術の様子を見ていた桐生に、白鳥と田口は「ケース27」の真相を告げる。「ケース27」で桐生の医療ミスを誘発させたのは、垣谷だったのだ。

じつは垣谷の娘さんは重い心臓病を患い、アメリカで桐生先生による心臓移植手術を受けていた。手術は成功したものの、後日、拒絶反応が出て、娘さんは息を引き取ってしまったのだ。

同じ外科医として、患者の死を執刀医のせいにして逆恨みにすることはなかったが、バチスタチームで一緒にオペをしていくうちに、“娘の手術の際、桐生は目が見なくて手術ミスを犯したのではないか”“鳴海先生なしで、この人はどこまでできるんだろう”という疑念にとらわれるようになっていく。そこで鳴海先生が手術に間に合わないなどのトラブルが重なったとき、垣谷は桐生を試すことを決意したのだ。そこで、他のメンバーにわからないように心臓をいつもより多めに回転させ、桐生がそれに気づくかどうかを試したのだ――こうして「ケース27」の患者は死亡した。

白鳥の話を聞いた桐生は愕然とする――。

バチスタ手術は既に始まっていた。鳴海の手助けもあって手術は順調に進んだ。心臓が再鼓動し、ホッとする一同。ところが、すぐに心拍数が低下し始めた。どうすれば良いかわからず慌てる垣谷。「バチスタ手術だけではダメなのか」鳴海が言葉を漏らしたとき、手術着に着替えた桐生が手術室に現れた。

「垣谷先生、SAVE手術を行いましょう」。
「SAVE手術!?そんな手術、私には…」。
「大丈夫です。私が導きます。涼(宮川大輔)、手伝ってくれるな」。
「わかった」。

桐生と鳴海のアシストで垣谷は難易度の高いSAVE手術を成功させた…。
緊張の糸が解けてよろける垣谷を桐生がそっと支える。
「お疲れ様です」桐生は垣谷をねぎらった…。

オペ室の入り口には、白鳥と田口がいた。
田口は垣谷に「ケース27」について尋ねる――すると、垣谷は後ろにいた桐生のほうを向いて深く頭を下げて、謝った…。そして、あらためて「10年前、娘の手術のとき、あなたの目は何ともなかったんですよね」と、桐生に尋ねた。桐生が肯くと、垣谷は「病院長のところへ行ってきます」と言い残し、その場を去っていった…。

後日、桐生と田口は病院の屋上にいた。「完全に目が見なくなるまで、一人でも多くの患者を救おうという、自分の考えは間違っていたのかもしれない」桐生の言葉に、田口は「手術を受けて、完全に病気を治して、必ず医療の現場に戻ってきてください」と返した。

その後、チームバチスタは解散する。鳴海はアメリカに戻り、メンバーはバラバラとなった…。

そんなある日、田口は病院長室に呼ばれる。ドアを開けると、そこには白鳥の姿が。白鳥の依頼で、田口は医療安全推進のために厚労省で仕事をすることに決まったのだ・・・。

白鳥&田口のコンビは、まだまだ続くのだ…!?

≪完≫


12/23 第11話


12/16 第10話


12/09 第9話


12/02 第8話


11/25 第7話


11/18 第6話


11/11 第5話


11/04 第4話


10/28 第3話


10/21 第2話


10/14 第1話

キャスト
田口公平 / 伊藤淳史(いとうあつし)
周りに何を言われても超マイペースな外科特別診療医。
医者にしては珍しく全く出世に興味がない。
性格がまじめで嘘をつくことが嫌いである。
そんな彼の性格と実力を聞きつけた一人の男が、彼に術中死の事件の院内調査を頼みにやってきた。
白鳥圭輔 / 仲村トオル(なかむらとおる)
医師免許を持ち、医療知識が豊富な厚生労働省の官僚。
無神経で理屈っぽく、世間一般的には厄介な性格である。
そんな彼がある術中死の調査をすることになり、田口公平という1人の医師に目を付けた。
桐生恭一 / 伊原剛志(いはらつよし)
バチスタ手術の世界的な権威。冷静さと情熱を常に合わせ持つ彼は、一つ一つの術式にこだわりを持っている。
生まれつきのリーダー気質でチーム・バチスタが機能するのも彼がリーダーであるからと言っても過言ではない。
もちろんチームのメンバーからの信頼されている。
大友直美 / 釈由美子(しゃくゆみこ)
手術室で看護師主任として働いている。その実力がかわれ、看護学校で講師としても活躍している。
しかし、恭一などとは違い努力してのし上がってきたタイプ。
そんな彼女がチームバチスタに参入してからしばらく経ったある日、術中死が起こってしまった。
城田優 / 城田優(しろたゆう)
周りから定評のある麻酔医。どんな場面においても正確に物事を判断するその力を認められ、麻酔学教室の講師としても活躍している。
チームバチスタの中で田口と普段から関わりを持っているのはこの男だけである。
鳴海涼 / 宮川大輔(みやがわだいすけ)
桐生恭一の義弟であり、チームバチスタでは病理医として働いている。
執刀医にもかなり踏み込んだ助言をする強さを持つ一方で、言い返されたら何も言えないという弱さも持っている。
基礎病理学教室では准教授を務めている。
垣谷雄次 / 鶴見辰吾(つるみしんご)
医局長として働いている。主な仕事は心臓血管外科講師である。
胸部大動脈瘤バイパス手術の専門家で、症例経験は県内トップクラス。
桐生さえいなければ准教授になれていたはずの男。
桐生チームの右腕だが、実のところバチスタ手術中はほとんど「見ているだけ」状態。しかし、チーム・バチスタのメンバーの異変に何か気づいている様子でもある。
酒井利樹 / 鈴木裕樹(すずきひろき)
チームバチスタ所属を自ら志願した男。仕事に対してまじめで熱意を持っている。
病棟での患者からの信頼も厚い。
桐生に心酔し、自分も早く独り立ちしたいと焦るあまり、垣谷とぶつかることも。田口の同期で、一番の出世頭。父親も医師で、プライドが高いが、何かコンプレックスを抱えていそう。
羽場貴之 / 戸田昌宏(とだまさひろ)


チーム・バチスタの栄光特集ページ
ドラマコーナー
ドラマ一覧

サイトのご案内へ
無制限99円 取り放題[TOP]

JASRAC許諾番号
6834131007Y41011
Blau