歌姫
[第10話]
12/14放送

太郎(長瀬智也)のためを思い、美和子(小池栄子)は一人で東京へ帰っていく。ゲルマン(飯島ぼぼぼ)は土佐清水に残れることになった太郎のために祝賀会を開こうと提案するが、鈴(相武紗季)は本当にこれでいいのかと複雑な心境だった。そんな鈴に太郎は自分にとって一番大切なのは、土佐清水での今の生活だと言う。

そんな中、クロワッサンの松(佐藤隆太)がオリオン座にやってきて、鈴への思いを告げた。だが、鈴は「極道とは関わりたくない」と言って、きっぱりと拒絶する。やがて、松は久松(松村雄基)に組を抜けたいと直訴。血まみれの姿でオリオン座に現れ、自分はカタギになったと鈴に告げた。男の中の男だと感心する太郎にジェームス(大倉忠義)は、松を見習って早く鈴にプロポーズするべきだと言う。

一方、オリオン座を飛び出し、海へ行った鈴の前に鯖子(斉藤由貴)が現れた。鯖子は太郎は自分にとって必要な存在だと言う。自分たちは美和子の勇気ある決断を快く受け入れればいいのだと言い、その言葉に鈴もようやく笑顔を見せた。

鈴にどうプロポーズしていいのか分からない太郎は、ジェームスに相談。ジェームスは告白のための台本を作ろうと言い出す。太郎はジェームスに書いてほしいと頼むが、自分で書かなければ意味がないと言われて却下。まずは太郎が書き、それをジェームスが手直しすることになった。

台本が書けずに悩んだ太郎が海にいると、メリー(遠山景織子)が現れる。ロシア(丸山麗)に逃げられてしまった彼女は海に身を投げようとしていた。それを引き止めようとした太郎は足を滑らせ、崖から転落。翌日、海辺に倒れているところを鈴に発見される。目を覚ました太郎は、記憶を失っていた。
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キャスト
四万十太郎、小泉旭(一人二役) / 長瀬智也(ながせともや)
四万十太郎
昭和30年代のシーンの登場人物。映写技師。映画館の主人に命を救われ、住み込みで働くようになって10年。かつての記憶を失い、四万十太郎と名乗っている。暴れん坊でケンカっ早い。映画、特に日活アクションシリーズの大ファン。鈴のことが気になっているが、かつて妻だったという女性が現れ、動揺する。

小泉旭
現代'07年のシーンの登場人物。母である大物歌手・さくらのマネージャー。さくらから人生が変わるかもしれないと言われて、意味も分からないまま、土佐清水へ出掛けていく。いわゆる今ドキの若者。
岸田鈴(きしだすず) / 相武紗季(あいぶさき)
映画館の手伝いをしている館主の娘。幼い頃から一緒にいた太郎に思いを寄せているが、素直になれず、いつもケンカばかりしている。見た目は可愛らしいが、料理はまるでできない。太郎が失った記憶を取り戻したら、自分たちと過ごした日々を忘れてしまうのではないかと心配している。そんな中、太郎の妻だったという女性が現れ、ますます気が気でない。
クロワッサンの松 / 佐藤隆太(さとうりゅうた)
土佐の狂犬と異名を取る愚連隊。フランスかぶれでクロワッサンが好きなため、この呼び名が付けられた。本人はオシャレなつもりでいるが、はた目にはビミョー。鈴に一目ぼれする。
芥川 / 秋山竜次(あきやまりゅうじ)
町を仕切っている山之内一家の手下。オカマっぽいが、歌はうまい。
神宮寺くん(じんぐうじくん)=ジェームス / 大倉忠義(おおくらただよし)
学校を休学して、四国お遍路の旅をしている大学生。旅の途中でオリオン座に立ち寄り、そのまま居着いてしまった。ジェームス・ディーンにあこがれ、髪型もファッションも完璧に意識している。
鯖子(さばこ) / 斉藤由貴(斉藤由貴)
旅館の女将。観光客やお遍路を見つけると、強引に自分の旅館に泊まらせてしまう。
岸田勝男(きしだかつお) / 高田純次(たかだじゅんじ)
オリオン座館主。鈴の父。町の人々からの信頼が厚い。かつては「土佐のダイナマイト」と呼ばれた暴れん坊だったらしいが、今ではすっかり落ち着いている。
岸田浜子(きしだはまこ) / 風吹ジュン(ふぶきじゅん)
勝男の妻。鈴の母。鈴と太郎の恋の行方を気にしている。太郎にかつて妻がいたということを誰よりも早く知ってしまう。

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